ケヤキザカ

書店にて。

私「東京ニュース通信社のB.L.T.という雑誌を探しているのですが。」

「B.L.T.ってどこでしたっけ?」「『芸能』のところにささってるんじゃない?」最初に声を掛けた女性店員と上司らしき男性がそんな会話を交わしていた。

2人と共に私も芸能コーナーへ向かった。

男性書店員がささっていると表現した、背表紙がこちらに向いて隙間なく並べられている辺りを指でなぞったり、少し手前に引っ張ったり。

しかしどうやらそこにはなかったらしい。「在庫を調べてきます。」女性書店員がその場を離れた。

少し経ってからまた戻ってきた。先程の2人は移動して、今度は本棚の横に積まれている、これから棚に置いていかれるであろう入荷したての本を上の段から丁寧にめくっていく。

ケヤキザカの方ですか?」私に尋ねる。「普通のとケヤキザカのがあるようなんですが。」

毎月20日発売のB.L.T。表紙は渡邉理佐・長濱ねる・渡辺梨加の3人。晴れ着姿で艶やかに表紙を飾っている。

そして、渡邊美穂・小坂菜緒柿崎芽実の3人が晴れ着姿で艶やかに表紙を飾っている。この雑誌もB.L.T.。

積まれた本の中から取り出された2冊。「どちらをご希望ですか?」と聞かれ「両方」と答えると、輪ゴムで付録を付ける作業があった。

今まさに本を置きます、その直前の時間に目にすることになったB.L.T。

ところで、どっちが普通でどっちがケヤキザカ?その疑問は残る。

答えは本誌と別冊ということなんですが、同時期に漢字とひらがなが表紙を飾ったということで、ここは間を取って「ケヤキザカ46が表紙のB.L.T.を買ったよ!」、ということにしておきたいと思う。