だいかんゲイ

20数年間アメリカで暮らしている詩人・伊藤比呂美さんが「昔はこういう使われ方だったけど今はこういう風に使われている言い回し」を自身のエッセイに書いていたので紹介します。

gay(ゲイ)という言葉。耳にしたことがある人は多いと思うけど、今は「同性を愛する」という広い範囲で使われ出しているのだとか。

ちなみに普通の、というかLGBTではないという意味の普通だけどそれはstraightという表現をする。これは、海外ドラマ「フレンズ」に出てくるので筆者は覚えた。

「ずっとgayだと言っていたけど実はstraightだったんだ、ごめんね」と元カノに謝るというシーンだったのだけど、このgayはまだ以前の狭い括りのgayだ。straightは今でも通用する言い方なのに、フレンズの世界ではまだgayとstarightとの間には差があったようで。

「普通」という意味でnormalというのがあるけど、LGBTの人たちから見て冷たさを感じる「普通」なのだろうと思う。障害を持っている人たちから見ても、だと思う。

何を持って普通なのか、というのはそれをはっきり言えたとしてもやはり個人のエゴでしかない。normalは直接過ぎるから傷付く。これからこういうシチュエーションで使うのは避けようと思う。

筆者はstraightなのでgayの人からの性的な関わりや深い愛のようなものに応えることはできない。人として好き、といったところにとどまる。異性への興味はこれからも尽きないw 内面的にも、外面的にも、肉体的にも。

性的な感心を持たない、例えば女性ファンが女性アイドルを「愛でる」という「愛する」という形も現代には存在する。

「同性を愛することは異性を愛することと同じだぞ!」と堂々と言えるようになっていけたら大歓迎。