カミスプ

映画「ヘアスプレー」の字幕版を見ました。

太っちょのヒロインがオーディションで見事トップに登り詰める…という陳腐な話ではなかった。

当時のアメリカの社会問題を描いた、表向きの明るさとは裏腹のシリアスな部分を知ることができた。

「ブラック・デー」って何よ(苦笑)。ヘアスプレーの宣伝を兼ねてキャストたちが歌って踊る番組を放送するのだけど、黒人だけが出演する日が設けられている。

普段は白人だけが出て来て、そっちの時間の方が多い。「ブラック・デー」はいつもと違うという意味の番組構成。

昔のボルチモア州はこんなだったそうだ。今のボルチモアはもちろんこんなんじゃないんだよね?

この映画では他に「デブ、アジア人」も差別される人種だとしていた。主人公は白人だけど太っちょ、しかし差別を無くそうと黒人側に立って一緒にデモをしたりする。

最初から皆混ざって一緒に歌って踊ろうよ。歌って踊る実力のみでふるいにかければ良い。

映画の最後は「これが未来だ!」と言ってそういう光景が繰り広げられていた。そして一連の番組作りを指揮していたブロンドの白人女性が「You're fired!」とクビを宣告されたのは痛快だ。

今のアメリカはここまではひどくはなくてもまだそういう差別がくすぶっているように見える。映画のようにグランドフィナーレを飾れる晴れやかな日が来ることを願うばかりだ。